2025/5/26
今日から新しい1週間の始まりです。ここ数日、毎日のように気温が上がり下がりしていますが、今朝は特に肌寒い朝となりました。今週は体育祭が行われます。各クラスの体育委員を中心に一生懸命準備を進めているところですので、当日はよい天気になることを願っています。
新年度になって、外部の説明会などでプレゼンテーション(プレゼン)をする機会が続いています。6月に入ると校内外の説明会が予定されているため、ますますプレゼンの機会が増えてくる見込みです。「プレゼンテーション」という言葉は今でこそ当たり前に使われる言葉となっていますが、日本語に言いかえた時に「説明」「発表」という意味にとらえられていることが少なくないようです。実際に広辞苑で調べてみると「会議などで、計画・企画・意見などを提示・発表すること」と書かれています。ただ、ビジネス面におけるプレゼンには、もう少し深い意味が含まれていると私は思っています。あるビジネス関連の資料には次のような説明がされていました。
プレゼンテーション(presentation)とは、聴衆に対して特定のテーマについての情報を伝え、理解を促す情報伝達方法です。贈り物という意味の「present」を語源とする言葉で、ただ単に情報を伝えるのではなく、聞き手の購買や承諾といった行動を促す特徴があります。
やはり単なる「説明」「発表」とは異なり、「購買や承諾といった行動を促す」ことが求められているのです。私自身、セミナーや研修会をはじめ、さまざまな機会を通じてプレゼンを勉強してきたつもりです。書籍や動画なども活用し、スキルアップに努めてきました。もともと会社員時代は営業職として仕事をしていたこともあり、営業やセールスといった分野には強い興味と関心を持っていました。学校では管理職になったこと契機に、生徒や保護者の前でプレゼする機会が圧倒的に増えてきました。そうしたこともあり、可能な限りプレゼンについての新しい知識や情報を得ようと心がけてきたつもりです。学びを深めていく中で、私がプレゼンをするときにいつも意識をしていることは「相手の心を動かして、行動に移させる」ということです。学校説明会であればプレゼンを聞いた生徒や保護者の皆さんの「心」が動き、「受験」にまでつながることを強く意識しています。そのためにプレゼンの内容はもちろん、スライドの校正や声のトーン、立ち位置やジェスチャーまで細かく意識しながら準備をしています。とは言え、まだまだ発展途上の部分が多々あるので、多くの先輩方や先達のプレゼンを参考に日々精進しているところです。
先日、私が愛読している教育ジャーナリストの梅野弘之さんのブログを拝見していたところ、「画像優位性効果」という言葉に出会いました(「画像優位性効果」を知れば、パワポスライドの作り方が違ってくる | 梅野弘之オフィシャルブログ)。「画像優位性効果」とは、人は言葉よりも画像(ビジュアル)の方をよく記憶することです。「百聞は一見にしかず」という言葉が正にそのことを表しているのではないでしょうか。梅野さんはその上で、次のような提案もされています。
パワポスライドは全部「絵」にしてしまおう。
文字と数字は使わない。
絵やイラスト、写真(場合によっては動画)のみで構成する。
なぜなら、ビジュアルの方がよく記憶されるから。
また、別の回のブログでは、次のようなことも書かれています。
私も元々が教員であるせいか、論理で、説明で、人を説得しようとしがちだ。
人の心を動かそうとしたら、これだけではダメだ。
入試イベントでは「理性より感性に訴える」ことが重要なのである。
私自身がプレゼンの際に常に意識していたことを、梅野さんからも指摘され、改めて私の考えが間違っていないことを知ることができました。
また、私がプレゼンをするときにもうひとつ意識していることがあります。それは「共感」→「信頼」→「納得」→「決断」というストーリーです。このストーリーを意識することで、「理性より感性に訴える」ことができると信じています。梅野さんのブログを読んで、私の考えが決して間違っていないことを知り、ポンと背中を押されたような気持ちになりました。これからも受験生や保護者の皆様、教育関係者の皆さんの前でプレゼンする機会が多々あると思いますが、その時にはこれまで以上に高い意識を持って、プレゼンに臨みたいと思います。