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【速報】40期生 東京大学理科Ⅰ類合格!!

2021/2/16

【速報】40期生 東京大学理科Ⅰ類合格!!
       ~東京大学 2年連続現役合格~

                                                                                        担任 関根先生と

  本校40期生の矢内大雅君が学校推薦型選抜(旧推薦入試)で東京大学理科Ⅰ類に合格しました。

  矢内君は本校生物化学部に在籍し、高校1年時に国内最大級の中高生のための学会,「サイエンスキャッスル」関東大会において「自動受粉ロボット ポリネロイド」の研究について発表し,東京工業大学賞を受賞しました。
  「自動受粉ロボット ポリネロイド」は,世界的に減少傾向にあるミツバチの代替として,果実等の人工授粉を行うロボットを開発する研究です。将来的には,農業の人手不足と食糧問題を解決することを目指しています。

                                                                                「サイエンスキャッスル」関東大会(矢内君:中央)

  翌年、宇都宮大学にて開催された「栃木テックプランター」に参加し、プレゼンとポスター発表を行いました。テックプランターは、起業前の個人・ベンチャー企業を対象として、技術や情熱を持った人を発掘・育成する取り組みです。技術と情熱を持った大人達が集まり、世の中を変える技術を本気でプレゼンしあい、協力できる仲間探しをしていました。発表者は,大学の研究者がほとんどで,矢内君ら生物化学部は高校生での唯一の発表者となりました。
  「チームメイトそれぞれの得意分野が活かされていてすごい。」
  「自分たちの好きなこと、やりたい事を今後も思いっきり取り組んでほしい。」
  「今やっていることは本当にすごい。このまま続けていけば、大学生の研究を超えていける。」
  発表後には、大学の研究者や企業、栃木県庁の方々から、様々なアドバイスやコメントをいただきました。

                                                                                     栃木テックプランター(矢内君:左)

  また、新型コロナウィルス感染症拡大のため、従来の形を大きく変更し実施した本年度の昌平祭(昌平文化ウィーク)。実行委員長として、様々なアイデアを出し、取りまとめ、運営の舵取りをしたのも彼でした。

                                                                                     昌平祭(昌平文化ウィーク)実行委員打合せ

                                                              昌平祭(昌平文化ウィーク)実行委員会を担当してくださった菊地先生と 

  高3進級時に担任の関根先生に学校推薦型選抜(旧推薦入試)での東京大学受験を勧められ、上述の「自動受粉ロボット ポリネロイド」の研究と高校の「リベラルアーツ」の授業で考えたAIについての考察をベースに東京大学に挑みました。

  矢内君、合格おめでとうございます。

矢内君より、昌平高校1・2年生のみなさんへ

―高校生へのメッセージ
  何事もやる前からあきらめていてはだめだ。世界中で無数に溢れる私たちが挑戦可能なこと、そのうち実際にやったことがあるのは1%にも満たないだろう。それは大学生、そして大人になっても変わらない。だから、無数にある中で、ほんの少しのことが出来ないからと言って自分は何もできないと思い込み、自分にとって新しいことに挑戦しようとしない姿勢は自分の可能性を狭めることでしかない。そしてこれは、まだ誰も挑戦したことのない未知のことに関しても言えることだ。ほとんど情報がないのだから、失敗してしまうのではないかと心配するのは当たり前のこと。でも、実際に失敗したと思っても、それは本当に失敗と言えるのだろうか。それが成功なのか失敗なのかは自分が勝手に判断しているものでしかない。このように定義が不確かなものよりも、新しいことに挑戦したという事実のほうが、長い目で見れば自分にとっても他人にとっても重要なものになる。失敗を全く恐れるなとは言わない。適度に恐れ、それ以上に普段から成功を想像するようにしてほしい。
  もちろん、一人ひとりには向き不向きがある。僕自身も他の人が出来るのに、なんで自分はできないのだろうと悩んだ時期もあった。ただ、少し考えてみてほしい。例として勉強を挙げると、予習復習が大切と先生から何度も言われる。これはその先生にとって、もしくは一般的にはあっているのかもしれない。でも、さっき言ったように、人はみんな同じようで異なっている。自分は他人と良い意味で違い、その勉強方法があっていないのかもしれないと考えるのはどうだろうか。そうすれば、そこであきらめるのではなく、自分に合った方法を探すという次のステージへ進める。
  高校生は子供でなければ、大人でもない不安定な時期だ。それでも、なにかを自分自身で考え、決める機会が格段に増えたはずだ。先が不安になることもあるだろう。そういう時に覚えておいてほしいことがある。それは、自分の弱さを認めるということだ。不安になっていることを隠して強がるのは、自分の精神をすり減らすだけだ。自分とはそのようなものであると自分の個性として認めるようにしてほしい。それと同時に、他人も認めるようにしてほしい。見た目では何も心配事などないように見えても、心では無理をしていることがある。他人と自分の違いを認め、その他人と他の他人との違いも理解することで、世界を広く見る力を鍛える一歩となる。
  最後に大学生活とその後について。大学に入ると、世界を広く見る力を有効に使う機会が格段に増える。そのような、言ってみれば世界とつながる社会の縮図のような大学に入ることを、多くの人が目標とし、それに向けて精一杯頑張っている最中だと思う。しかし、果たしてそれはどこを目指しているのだろうか。入学することを目標にしていたのならば、その考えはすぐにでも改めなければならない。大学を卒業したその後の将来のほうが長いのだから、そこを見据えた考えが必要だ。別に今決める必要はない。大学に入ってからでも構わない。ただ、そのような気持ちを持つことを大切にしてほしい。また、一度社会に出ると自分の自由に使える時間というのが限られてくる。このような時間が一番あるのが、義務教育の終わった高校三年間と大学生活だ。将来、あの時もっと勉強していればよかったと思わないように、学業を疎かにしないのは当たり前のことだが、この貴重な時間をただ学校で勉強するだけの時間にはしないでほしい。そういう意味では、週末などに友人と出かけることも新たな発見をもたらす良い機会だろう。このようなチャンスを逃す手はないだろう。
  この先は今まで以上に大きな困難が待ち構えている。でも、それを乗り越えた先には今まで以上に広い世界、まだ誰も見ぬ世界が広がっている。本質的に可能性が0%ということはないのだから、可能性がたとえ0.01%だとしても、希望を捨てずに挑戦し続けてほしい。大学生活が落ち着いたら、昌平高校に立ち寄ろうと思っているので、その時は見かけたら是非声をかけてください。皆さんが将来日本、そして世界で羽ばたくことを想像しながら、応援しています。

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