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実習の思い出。

2025/5/22

今週から始まった教育実習ですが、そろそろ実際に教壇に立っての指導が始まっています。自分自身の教育実習を振り返っても、本当に恥ずかしい思い出ばかりです。当時のことを思い出すと、穴があったら入りたい……というのが正直な感想です。私が教育実習でお世話になったのは母校である公立高校です。自由闊達な校風で人気のある高校でしたが、当時はそれほど進学に力を入れている学校ではなく、男子生徒の多くが一年浪人をして大学へ進学するような学校でした。部活動も盛んで、文武両道も教育目標のひとつとして掲げられていました。母校に戻ったとき、一番初めに感じたのはその母校の大きな変化でした。自由な雰囲気に大きな変化はありませんでしたが、大学進学への意識が劇的に高まっていることを肌で感じました。担当教科が英語だったこともあり、毎日必死になって教材研究をしたことを思い出します。2週間という短い期間だったこともあり、二日目には実際に授業をすることになっていました。任された範囲の文法事項は「過去完了形」だったので、教科書はもちろん文法書まで細かく調べ、しっかりと授業の準備をしました。ところが準備万端で最初の授業に臨んだつもりでしたが、そこには大きな落とし穴が待っていたのです(涙)担当したレッスンのテーマが「オーストラリア」だったのです。というのも、教育実習(6月)の少し前の3月終わりまで、2カ月間ほどオーストラリアを歩き回っていたのです。短い期間とは言え、バックパッカーの真似事のようなことをしながらの一人旅はとても貴重な経験となりました。出会いあり、別れあり、涙あり、笑いありの旅はハプニングとサプライズの連続でどこを切り取っても話のネタになる経験ばかりでした。そのため授業の中でもオーストラリアの話で盛り上がってしまうことが何度もあり、そのたびに指導教官の先生に怒られてばかりいました。生徒たちは話の面白さに食いついてくるので、私もついつい調子に乗ってしまい授業の進度がドンドン遅れていってしまいました。研究授業までのカウントダウンが始まる中、しびれを切らした指導教官の先生から厳しく軌道修正を求められ、何度も何度も模擬授業を見ていただきました。そのお陰もあって研究授業も無事に終えることができ、指導教官の先生からはお褒めの言葉をいただきました。実習の最終日、実習生代表で挨拶をさせていただいた時には、指導教官の先生は立ち上がって拍手までしてくださいました。今は亡きH先生には感謝の思いでいっぱいです。お話しするのも恥ずかしいほどの思い出話ですが、私の教員としてのひとつの支えとなっている経験です。大学卒業後、少しだけ遠回りをして教員になりましたが、あの教育実習があったからこそ、今があるのだと胸を張って言えます。今回の教育実習生の皆さんにとっても、今後の人生につながるような濃密な時間を過ごして欲しいと思います。失敗を恐れず、謙虚さと自信を持って授業に臨んでくれることを期待します。引き続き頑張ってください!
教育方針 - さいたま市立浦和高等学校さいたま市立浦和高等学校

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