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感情を放っておく。

2025/6/30

今日から1学期の期末考査が始まりました。中日の家庭学習日を挟んで、4日間にわたって今学期の成果が試されます。3年生にとっては進路にも関係する重要な試験ですが、努力の成果が結果に結びつくことを願っています。

定期考査の真っ最中ですが、インフルエンザによる欠席者が散見されるようになってきました。冬の寒い時期に流行する感染症と思い込んでいましたが、気温の上昇する夏場でも流行ることがあるのですね。コロナ禍以降、感染症などの流行の傾向が変化しているのでしょうか。暑さで体力が落ちる時期でもあるので、皆さんも健康管理には十分注意してください。

最近妻に薦められて読み始めた本に、とても心に響いた文章があったので紹介したいと思います。本のタイトルは精神科医の和田秀樹さんが書かれた「感情的にならない本 ~不機嫌な人は幼稚に見える~」というタイトルの本です。和田さんは大学受験関係の本も書かれている方ですので、おなじみの方もいるかもしれませんが、本書では人の感情について書かれています。まだ読み始めたばかりですが、こんな内容が書かれていたのでご紹介します。

(以下抜粋)
神経症の治療法として世界中に広まっている森田療法には、「感情の法則」と呼ばれる考え方があります。詳しく説明すると専門的になりますが、その中に一つだけ、ものすごくシンプルなものがあります。

「感情は放っておけばだんだん収まってくる」という法則です。

不快なことを気にすれば余計に不快な気分になりますが、感情というのは放っておけばそのうち静まってくるのです。

「腹が立つ」……放っておく。
「悔しい」……放っておく。
「憎い」……放っておく。

森田療法の基本的な考え方は「あるがまま」ですから、腹を立てることも悔しがることも、他人を憎いと思うことも、あえて否定しません。どれも感情の仕業ですから、あるがままに放っておけばいいと考えるのです。

実際「怒るな」と言われてもムリです。「悔しがるな」「他人を憎むな」、あるいは「嫉妬するな」「疑うな」「悲しむな」、すべてムリです。

理性では、そういた感情が少しもプラスにならないとわかっていても、私たちはつい感情的になってしまいます。

問題はその後です。

自分が感情的になったとき、そのイやな感情にこだわればよけいにイやな気分になってきます。たとえば他人のちょっとした物言いや態度に腹を立てたとき、「この人はいつもこうだ」とか「私をバカにしているんだ」と考えれば怒りはしつこく居座ります。「私があんな人にバカにされる理由はない」と思えば、怒りはさらにふくらんでいくのです。

 

私は比較的感情を抑えることができるタイプだと思われていますが、実はそうではないことも少なくありません。言葉にこそ出さなくても、態度や表情にネガティブな感情が表れてしまうことも多々あります。この文章を読んで、そんな感情への対処方法を学ぶことができました。

「感情は放っておけばだんだん収まってくる」

これまで考えたこともないような法則ですが、何度か試してみるとこれが実に効果的なのです。すべての感情とは言いませんが、少なくとも私にとっては心を落ち着ける対処法となりました。湿度の高いこの季節はどうしても気持ちもイライラしがちです。そんな感情的になりそうな時にこそ、この対処法を試してみてください。まだまだ感情をコントロールする方法が本書には出てくるようなので、何かの機会にまた共有させていただきたいと思います。

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